レビュー
意外に硬派
森で暮らす一風変わった家族は意外と硬派。単なる父親のひとりよがりではなく 子供たちもまじめに父親を尊敬しているのがまた面白い。そんな愛すべき 家族が世間の荒波にもまれながら一皮むけていくのが温かい眼差しで描かれていて楽しくそして心地よい。
ベン・キャッシュ(ヴィゴ・モーテンセン)と6人の子供たちは、現代社会に触れることなくアメリカ北西部の森深くで暮らしていた。父仕込みの訓練と教育で子供たちの体力はアスリート並み。みな6ヶ国語を操り、18歳の長男は名立たる大学すべてに合格。
しかしある日入院していた母・レスリーが亡くなり、一家は葬儀のため、そして母の最後のある“願い”を叶えるため旅に出る。葬儀の行われるニューメキシコまでは2400キロ。チョムスキー※は知っていても、コーラもホットドッグも知らない世間知らずの彼らは果たして、母の願いを叶えることが出来るのか…?
※ノーム・チョムスキー=アメリカの哲学者、言語哲学者、言語学者、社会哲学者、論理学者。
カンヌを始め、世界中の映画祭で数々の賞を受賞。全米わずか4館での公開から口コミで評判が広がり600館にまで拡大、4ヶ月以上のロングラン!
主人公は独特な教育方針のもと世間と切り離された森で育った子供たちと厳格なその父親。みな風変わりで個性的なキャラクターばかりだが、旅に出た彼らが世の中とのギャップに戸惑いながらも自分たちらしさを失わずに生きようとする姿には、誰もが共感できるはず。
父親を演じるのは「ロード・オブ・ザ・リング」出演、「イースタンプロミス」でアカデミー主演男優賞にノミネートされた名優ヴィコ・モーテンセン。
ヘンテコ一家の不器用な生き方に、笑いと勇気をもらえる感動のロードムービー!
ヴィゴ・モーテンセン「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」
ジョージ・マッケイ「サンシャイン 歌声が響く街」「ディファイアンス」
フランク・ランジェラ 「フロスト x ニクソン」、「グレース・オブ・モナコ」
監督・脚本: マット・ロス 「28 Hotel Rooms」
(米Variety紙が選ぶ2016年に注目の監督10人に選出!)
森で暮らす一風変わった家族は意外と硬派。単なる父親のひとりよがりではなく 子供たちもまじめに父親を尊敬しているのがまた面白い。そんな愛すべき 家族が世間の荒波にもまれながら一皮むけていくのが温かい眼差しで描かれていて楽しくそして心地よい。