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2009年11月23日(月) | アメリカ生活

イギリスの隠れキリシタン

パトちゃんと私は、ときどき意味もなく本屋をウロウロするのが好きなんやけど、ウロウロしていると、バーゲンで素敵な絵本を見つけた。

The Twelve Days of Christmasというクリスマスキャロルを元に描かれている---と、ここで、なんでクリスマスが12日間なん?となるかもしれないけど、キリスト教では、1月6日の公現祭(Ephiphany)までの12日間をクリスマスとして祝う。公現祭っていうのは、東方の三賢者(Magi)が、キリストの誕生を祝って来た日で、キリストが神性を表した日とされている・・・・・うっ、もうここまでで、宗教、歴史が得意でない私は、頭がぐるぐるや~  

とりあえず歌はYouTubeから聞ける ←The 12Days Christmas         IMG_2092.JPG

 The12 Day of Christmasは、「ジングルベル」とか「きよしこの夜」ほど日本人になじみはないと思うけど、かなり有名なクリスマスキャロル。

歌詞は、数え歌になっていて、My true love(私の愛しい人)がクリスマスの12日間、毎日プレゼントをしてくれるというもの。

 

 

 クリスマスの1日め、My true loveが私にくれたのは、「梨の木の中のヤマウズラ」

クリスマスの2日め、My true loveが私にくれたのは、「2羽のキジバトと、梨の木の中のヤマウズラ」

クリスマスの3日め、My true loveが私にくれたのは、「3羽のフランスの雌鳥と、2羽のキジバトと、梨の木の中のヤマウズラ」・・・というふうに数えられていく。

「どんだけプレゼントもらうのん?」という事で、計算してみると

ヤマウズラ 1x12=12

キジバト 2x11=22

フランスの雌鳥 3x10=30

さえずる小鳥 4x9=36

金の指輪 5x8=40

卵を産むガチョウ- 6x7=42

泳ぐ白鳥 7x6=42

乳搾りの娘 8x5=40

踊る貴婦人 9x4=36

飛び跳ねる領主 10x3=30

笛を吹く人 11x2=22

ドラマー(鼓手) 12x1=12

・・・で、合計364個のプレゼントをもらう事になる。これを当年の物価にあわせると、いったいどのぐらいの価格になるのか?真面目に分析しているところがあるんやなあ、これが・・・ cpiChart.jpg

2008年では、合計$21080.10

詳細はPNC Financialのリンクで見れる。チャートがクリスマスケーンになっていてかわいい。

→ Chrismas Price Index by PNC 

この歌、一見ただの「数え歌」やけど、実は秘密があったらしい・・・というのは、この歌ができた頃(1558年~1829年ごろ)のイングランドでは、エリザベス女王の「統一令」のもと、カトリック信仰が禁止されていた。イギリス版隠れキリシタン・・・とうか、隠れカトリックの暗号という説がある・・・ああ、私には複雑な歴史が、もうわからん・・・・→イギリスにおけるカトリック禁止について Wikipedia 

 

どのように暗号だったのか???あんまりキリスト教の事がわからないので、ちょっとずつ勉強中やけど、色々調べたところによると・・・・・

12日間、プレゼントをくれつづけた My true love:主、神様

1羽のヤマウズラ:イエスキリスト

2羽のキジバト:2つの聖書(旧約、新約聖書)

3羽のフランスの雌鳥:3つの徳「信仰」「希望」「愛」

4羽のさえずる小鳥:4人の福音書の著者、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ

5つの金の指輪:モーゼの5書

6羽の卵を産むガチョウ:天地創造の6日間

7羽の泳ぐ白鳥:7つの秘跡(知恵、理解、勧め、堅忍、知識、篤信、神への畏れ)

8人の乳搾りの娘:真福八端

9人の踊る貴婦人:聖霊の9つの果実(愛、歓び、平和、忍耐、親切、善良、誠実、優しさ、自制心)

10人の飛び跳ねる領主:モーゼの十戒

11人の笛を吹く人:11人の忠実なイエスキリストの弟子(ユダを除く)

12人のドラマー(鼓手):12の使徒

ううっ、世界史もわからんのに、キリスト教の事がかかわると、もっとわからぬ・・・敬虔なカトリック教徒のパトちゃんを理解するには、クリスマスの時ぐらいは、カトリックを勉強してみようと思うのであった・・・

パトちゃん、絵本を買ってくれて、早口言葉みたいなこの歌を12番まで歌って聞かせてくれて、どーもありがとう~

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