「統合失調症のひろば」No.9(2017年・春号)

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「統合失調症のひろば」No.9(2017年・春号)日本評論社刊 1620円+税  3月末発売

「統合失調症のひろば」の新刊が今月末発売です。今号のテーマは「就労はゴールか?」ですが、映画「精神」に登場する「こらーる岡山」の山本昌知先生のインタビュー「患者さんと歩んだ50年」や、オリブ山病院の横田泉先生の「相模原事件について、精神科医療の現場から考える」など興味深い、というか考えさせられる記事も満載です。

目次はコチラです

あと、もう1冊ご紹介します。

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「きょうの お母さんはマル お母さんはバツ」 星和書店刊 文・雨こんこん 絵・はにゅうだゆうこ 1200円+税 発売中

双極性障がいの親をもつ子どもにおくる応援メッセージと表紙にあるように、この絵本は双極性障がいの親をもつ子どもが、親の病気や自分の感情について考えるための、ひとつのキッカケになる本だと感じました。

親の精神疾患について子どもが知ることは、子どもが精神的に、実質的に日常を取り戻すための第一歩だと思っています。子どもの年齢によって、どこまで、どのように伝えるのかは、その家庭家庭それぞれ違うだろうけれど・・・

自分で考え調べることができる年齢ならば、親が病気だと知ることを機に、情報を集め、仲間と繋がり経験を分かちあう中で、親の病気を受容し、問題に対処する柔軟さを身につけられると思います。「知らないことでの不安」から「事実を受け入れて対処できる安心」に変えることで、将来への不安が軽減されるのです。

「子ども」が親の病気を知るための、こういったツールが増えるのは嬉しいですね。